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【ライフ】年金暮らし家計簿の中身は?年金暮らしの実態

40代から50代の人は10~20年後に自分がどんな老後を送れるのか気になるでしょう。年金だけで暮らして行けるのか不安を抱えている人も多いです。老後に安心して暮らせるようにするためには、老後にどのくらいの生活費がかかるのか把握しておくことが大切です。年金受給額と照らし合わせて、足りない分は貯蓄で賄うか老後も働いて収入を得る必要があります。ここでは年金暮らしの実態について見て行きましょう。

1.年金の平均受給額は月額いくら?老後の生活費について

現在の高齢者が受給している年金の平均額

老後に受給できる年金の金額は、加入している年金の種類や加入期間、標準報酬月額などによって違って来ます。公的年金として国民年金と厚生年金がありますが、そのうち全国民が加入できるのは国民年金です。保険料は所得水準にかかわらず一定額で、給付額も通常は変わりません。ただ、未納の期間があると、その月数に応じて給付額が減る仕組みになっています。また、所得の少ない期間は免除の制度を利用することが可能で、その場合も月数に応じて将来の受給額が減ります。
厚生年金関しては、会社勤めをしている人は強制加入で保険料が給料から天引きされますが、標準報酬月額により保険料の金額が変わってきます。受給額を計算する上でも標準報酬月額の数字を用いるため、同じ厚生年金加入者でも、将来受給できる年金の金額に差が出る仕組みです。
そして、現在の高齢者が受給している年金の平均額を見てみると、夫婦2人世帯の場合に、夫婦合わせて月額202,706円です。つまり、老後には毎月の支出を20万円くらいまでに抑えれば、年金だけで生活できるということになります。ただ、この数字はあくまで現在の高齢者が受給している平均額だという点に注意しておきましょう。現在の40代から50代の世代の人が年金を受給する頃までに、同じくらいの給付水準が保たれるとは限りません。

参考記事
【ライフ】年金は死ぬまでにいくらもらえるの?平均寿命と年金受給の期間

老後にどのくらいの生活費がかかるか

老後には現在とライフスタイルが変わって来るため、必要となる生活費にも違いが出て来ます。現在よりも支出が増えるもあれば、減る支出もあるでしょう。生活レベルによっては抑えることが可能な支出もあり、まずは最低限必要な生活費を確保する必要があります。
総務省の統計によると、2人以上の無職世帯の1ヶ月の平均支出額は247,862円です。約25万円と考えていいでしょう。そのうち食費が約6万円ともっとも大きな割合を占めます。次に税金・社会保険料で約35,000円、他に水道光熱費や交通通信費、教養娯楽費などが2万円を超える金額です。住居費や保健医療費にも1万円を超える費用がかかります。嗜好品や交際費お小遣いなどは合計で4万円程度です。
このうち食費や水道光熱費、保健医療費などを削るのは難しいです。税金や社会保険料も、ライフスタイルにかかわらず一定額かかります。一方で、教養娯楽費はある程度生活に余裕のある人が楽しむために使う費用です。交通通信費などもライフスタイルによっては安く抑えることができる項目でしょう。教養娯楽費と交通通信費を合わせて3万円程度削れば22万円です。さらに、嗜好品や交際費小遣いを2万円削れば20万円くらいに収まります。ただ、そこまで削ると生活することはできても、楽しい老後を送るのは難しいです。

出典
シニアガイド

年金だけで生活費を賄えない場合には

年金だけで老後の生活費を賄うには、楽しみに使うような出費をできるだけ抑えなければなりません。現在の高齢者が受給している年金の平均受給額が夫婦合わせて約20万円で、老後に必要な最低限の生活費も削れるところを極力削ってやっと20万円に抑えられます。
一方で、夫婦合わせて20万円の受給額というのはあくまで平均の数字です。半数くらいの人は20万円を下回ることになります。そのため、年金だけで生活費を賄えない人も大勢いることになるでしょう。平均の20万円前後受給している高齢者夫婦でも、趣味などを楽しみながら充実した老後を送るには、十分な金額ではありません。
老後の生活費が足りなければ、働いて収入を得る必要があります。70歳くらいまでは、まだまだ元気な人が多いため、働くこともできるでしょう。しかし、高齢になればなるほど、体力などが衰えて来て働くのは厳しいです。そのため、老後に備えてある程度の貯蓄をしておかなければなりません。



2.実際の年金受給額はモデル世帯より低い?年金受給額の実態

モデル世帯は夫が会社員で妻が専業主婦

日本年金機構では、年金受給のモデル世帯を提示しています。モデル世帯では、夫婦の年金の受給額を221,000円としていますが、実際の平均受給額は20万円です。モデル世帯の方が2万円程度多いことになります。221,000円の内訳を見てみると、夫と妻の老齢基礎年金が2人とも65,000円で、夫の老齢厚生年金が91,000円です。夫は40年間厚生年金に加入している設定になっています。
平均額で2万円少ないということは、モデル世帯よりも少ない金額しか貰えない世帯が多数を占めることになるでしょう。そのため、モデル世帯と同じ金額を将来受給できるものと仮定して、老後の人生プランを練ると、上手く行かないことが多いです。モデル世帯の受給額は、ある程度裕福な家庭を想定しているものと捉えるのが無難でしょう。

モデル世帯と大きく異なる環境の家庭も多い

共働き世帯の場合には、夫だけでなく妻も厚生年金に加入しています。女性の場合は男性よりも給料が低めですが、厚生年金がある分だけ受給額が増えるため、モデル世帯よりも受給額が高いケースも多いです。現役時代に共働きだった世帯なら、悠々自適な老後を送るのに必要だとされている夫婦で月25万円を超える金額の年金がもらえるでしょう。
また、モデル世帯はサラリーマン世帯を前提としています。自営業の場合には厚生年金に加入していないため、夫婦ともに国民年金のみです。その場合、2人とも満額でも13万円になってしまうため注意しましょう。未納や免除の期間があると、それよりもさらに低くなります。受給額を増やすには繰り下げ支給する方法などがあります。年金の2階建て部分として、国民年金基金や確定拠出年金に加入するなどの対策も必要でしょう。
サラリーマンをある程度やって来てから、脱サラして自営業を始めた人の場合にも同様の対策が必要です。ただ、脱サラした時期が遅い人の場合には、定年まで勤めた人とそう大きく変わらないでしょう。

モデル世帯の年金受給額は基礎年金と厚生年金の合計額

日本年金機構でモデル世帯として提示している2人で月額221,000円というのは、あくまで夫婦の老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計額です。勤務先によっては年金の3階建て部分として企業型の確定拠出年金などに加入している場合もあります。基礎年金と厚生年金の合計額でモデル世帯より支給額が低くても、確定拠出年金も合わせればモデル世帯を超えるケースも多いです。
自営業者の場合には、強制加入なのは国民年金のみですが、国民年金基金や個人型の確定拠出年金に加入している人も多いでしょう。掛金の金額によっては、モデル世帯よりも多くもらえる場合もあります。ただ、国民年金基金も確定拠出年金も終身年金とは限りません。国民年金基金は終身年金のタイプと期限付きのタイプがあります。確定拠出年金はほとんどが期限付きか一時払いのタイプです。期限付きの年金を受給している間はモデル世帯の受給額を上回っていても、受給期限が終わってしまうと生活費が足りなくなることもあります。



3.老後資金は貯蓄したほうがよい?できるかぎり働き続ける事へのメリット

今後は年金支給額が抑えられる可能性も

少子高齢化の影響により、年金受給者の人数が増える一方でそれを支える現役世代の人数は減少傾向にあります。年金支給額は、マクロ経済スライドにより調整が行われ、基本的に物価が上昇すればそれに合わせて年金の支給額も増える仕組みです。
一見すると安心できる制度のように見えますが、マクロ経済スライドには現役世代の減少や平均余命の伸びも考慮されていることに注意しましょう。現役世代の負担が重くなりすぎないようにするための措置ですが、年金を受給する側から見れば支給額を減らされることになります。物価水準や賃金水準が現在のまま変わらず、少子化や平均余命の伸びが進めば現在の支給水準よりも抑えられてしまうでしょう。
現在の支給水準と照らし合わせて老後のライフプランを練ってみて生活して行けそうな場合でも、年金の支給水準が抑えられることで生活資金が足りなくなってしまう可能性もあります。

出典
いっしょに検証!公的年金

若いうちに老後資金を貯蓄しておく

老後の生活に困らないためには、老後の生活資金を年金だけに頼るのではなく、自分である程度の貯蓄をしておくことが大切です。貯蓄があれば、年金の支給水準を下げられてもゆとりある老後を迎えることができるでしょう。実際、老後に備えて貯蓄をしている40代や50代の人は多いです。40代の人の平均貯蓄額は588万円ですが、50代になると1128万円に増えます。
老後の毎月の生活費が年金だけで足りない場合にはその分を貯蓄で賄うことになります。5万円足りないとすれば、1年間で60万円貯蓄を取り崩すことになるでしょう。10年間で600万円、20年間で1200万円と考えると年金の足りない分を貯蓄で賄う方法も良さそうです。男性の場合には65歳から平均寿命の81歳まで16年間、女性なら平均寿命が87歳なので21年間あります。生活をするのに足りない金額が毎月5万円くらいまでなら、貯蓄で乗り切れる可能性が高いでしょう。ただ、平均寿命が右肩上がりで伸びている点にも注意しなければなりません。

高齢になっても働き続けられる環境が整いつつある

60歳を過ぎたらのんびりと年金暮らしというのは、既に過去のイメージです。現在では60歳を過ぎても仕事をしている人がかなり多くいます。法律上、60歳未満の定年を設けることはできず、定年退職しても希望者は65歳までは再雇用や継続雇用などの形で働けるようにしなければなりません。高齢になっても働き続けられる社会環境が整いつつあります。定年そのものを65歳まで延長する企業も少しずつ増えていて、今後は仕事をする高齢者がますます多くなるでしょう。
年金だけでは生活費を賄えない場合には、足りない分を働いて稼ぐというライフスタイルが一般化しつつあります。高齢者でも専門的な知識や技術を持っていれば、雇い入れようとする企業は多いです。70歳くらいまでなら体力的に元気な高齢者も多く、定年などの壁がなければ十分活躍できます。そもそも定年というのは、必ず設けなければならないわけではありません。働く高齢者が増えれば、定年を設けない企業も増えて来る可能性があります。
年金で生活費を賄える場合でも、元気なうちは働き続けようと考える高齢者も多いです。年金だけで生活をするのに足りている状態なら、働いて得た収入の大半を貯蓄に回せます。



4.まとめ

老後の悠々自適な生活を送るには、現在の年金の給付水準で十分とは言えません。夫婦2人合わせた平均受給額は月額20万円くらいですが、何とか生活できるくらいの金額です。悠々自適な老後を送るには毎月25万円くらい必要になるため、平均受給額でも5万円足りないでしょう。日本年金機構で提示しているモデル世帯では、夫婦合わせた年金の受給額が221,000円ですが、それでも足りません。さらに、マクロ経済スライドの仕組みにより、将来的に現在の給付水準よりもさらに引き下げられる可能性が高いです。老後のために貯蓄をしておくか、高齢になっても働ける限りは働く必要があります。
一方で高齢者が働きやすい環境が少しずつ整って来ています。基本的に全ての企業で65歳まで働けるようになっていて、高齢になってからも働き続ける人は多いです。企業では人手不足などの影響で、専門的な知識や技術を持っている人なら高齢者でも積極的に雇おうとする動きも見られます。年金だけで生活するのに足りない分を貯蓄で賄う方法もいいですが、働ける限りはなるべく働いて収入を得るのが望ましいでしょう。

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